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銀座ホコテン物語第二回
川口ユディ

銀座ホコテン物語 

第二回


私は2000年から銀座ホコテンの真ん中で、人々の話を聞いたり、めまぐるしく変わる人々の様子を眺めたりしながら時を過ごしてきた。カッコよく着飾って、最近東京へ出てきたばかりのかわいい彼女を連れた大阪出身の若い男の子。東京駅での駅弁販売の仕事を終え、ちょっぴり疲れてはいるけれどそれでもジョークの絶えない初老のおばさん。退職後に写真を撮っているおじさん。松屋にお魚を買いに来た福島県出身の中年カップル。
彼らは私がハンガリー生まれだと聞くやいなや、険しいブダ地区と平坦なペスト地区の間をドナウ川が流れるブダペストがどんなに美しい街であるか描写する。さらに、ハンガリーの音楽やワイン、民芸やたくさんの療養温泉についてまでも詳しくて、日本人は世界に関するなんてたくさんのことを知っていて、さらに深く知ることに貪欲な人たちのだろう、と私はいつも驚いてしまう。
次に、彼らは異口同音に、日本についてどう感じるかを私に聞く。「日本がだいすき!」 私が答えると、ここで、話がややこしくなる。おそらく、彼らは最もポジティヴで文化的な興味深い要素についてだけ詳しくなる傾向にあるので、私がすきでここ、日本に住んでいるということはいつも彼らを驚かせてしまうのだろう。もちろん、私は日本で生きることがすき。私は日本人の男性と結婚をして、彼のホームは当然私にとってのホームでもあるし、加えて、私は本当に日本がすきだから、たとえ独身だったとしても東京に住みたいと思っただろうな、とよく考えてしまう。
ここでの過去12年間、私は全く同じようなやりとりを数え切れないほど繰り返した結果、ある面白い発見をした。だいたい70歳くらいからそれ以上の先輩たちは、心得顔で微笑んで、肯き、そして日本は偉大な国で住みよいところだと力強く同意してくれる。日本人ではない私が日本をこんなにも愛することができるのを、驚きはするものの、理解し、喜んでくれた。しかしながら、55歳から65歳くらいの人々と、彼らの子供たちの世代、25歳から35歳の人々のリアクションはだいたいいつも全く違うものだ;「本当?ヨーロッパとかアメリカに住むほうがずっといいと思うけど。私はむしろそっちに住みたいけどな」。これはいわゆる日本の「ケンソン」とは違う。彼らは、本心で言っていて、その理由を熱心に説明しようとする。
ここで1985年のシカゴに話を戻してみよう。私がハンガリーからの飛行機から降り立って、ウェイトレスとして働いていたとき、私の周りにハンガリーについて知っている人はほとんどいなかったし、おそらく誰一人として、どうしてブダペストではなくてアメリカに住んでいるかなんて聞かなかったように思う。彼らのコメントはいつだって、「オーライ!アメリカへようこそ!ここは地球上でもっとも偉大な国さ」。力強いお言葉。私は生活を始めた頃、貧乏でただお金を稼ぐためだけにいつもいつも働かなければならなかったけれど、それでもアメリカにいられるという幸運に、感謝の気持ちを忘れたことなどなかった。
日本では、私は心の底からしあわせでいられる。でも、日本の人たちは自分たちが何をつくり上げてきたのかをちゃんと判っていないような気がする。
それでは、また。ホコテンから愛を込めて。
【2006/05/20 20:15】 | Ginza Hokoten 物語(J/E) | トラックバック(0) | コメント(0)
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